Cobalt Strikeは、脅威をシミュレーションできるサイバー犯罪対策ツールです。
しかし、このツールをハッカーが悪用して、逆にこのツールを導入している企業にサイバー攻撃を仕掛ける事例が発生しています。
米国で開発されたツールですが、日本企業でも被害が発生していることもあり、注意が必要です。
Cobalt Strikeの基本
Cobalt Strikeは、米国企業が開発したレッドチーム演習やペネトレーションテストに使用されるアドバンストな脅威エミュレーションです。
Beaconというポストエクスプロイトエージェントを使用して、攻撃者がネットワーク内で潜伏し、データを収集し、さらなる攻撃を行うための基盤を築きます。
このような脅威を体験できるツールはほとんど無く、企業にとっては有用なツールとして利用されています。
Cobalt Strikeが悪用される
しかし、Cobalt Strikeの機能を悪用した犯罪が発生しています。
これはCobalt Strikeの脆弱性を悪意のあるハッカーが改ざんしてシステムに侵入し、ランサムウェアを使って身代金を要求しています。
特に、ランサムウェア攻撃においては、このツールがネットワークへの侵入や横断、最終的なデータ暗号化まで行います。そして、重要なデータを盾にして身代金を騙し取ります。
ランサムウェアとの関連
ランサムウェア攻撃者は、Cobalt Strikeを使用して、感染したシステムからのコマンド&コントロール(C2)通信を隠蔽し、検出を避けることができます。
これにより、攻撃者は被害者のネットワーク内で自由に動き回り、価値のあるデータを特定し、最終的にはそれを人質に取ることができます。
2024年頃からランサムウェアによる情報漏洩や身代金による被害が多発しています。
もしCobalt Strikeを利用している場合・・・
速やかにCobalt Strikeの使用を停止するか、バージョンを更新する必要があります。
Cobalt Strikeの悪用に対抗するためには、組織はネットワークセキュリティを強化し、異常検知システムを導入して、不審な活動を迅速に特定する必要があります。
また、従業員のセキュリティ意識向上と定期的なトレーニングも重要です。
コメント