2025年11月頃より、Yahoo!メールのログインにおいて「より安全なログイン方法」の導入が必須となります。
この変更は、ユーザーのアカウントを不正アクセスや乗っ取りから守るための重要なステップです。
本記事では、Yahoo!メールの新仕様、パスキー(生体認証)の特徴や設定方法、そしてユーザーが知っておくべきポイントについて解説します。
Yahoo!メールの新仕様とは?
Yahoo! JAPANは、セキュリティ強化を目的として、従来のパスワードのみでのログインを廃止し、二要素認証(2FA)やパスキー(生体認証)、SMS認証を必須とする方針を発表しました。この変更により、2025年11月頃から順次、ユーザーは以下のいずれかの方法を設定しないとYahoo!メールを利用できなくなります。
- SMS認証:携帯電話番号に送信される確認コードを入力してログイン。
- パスキー(生体認証):指紋認証、顔認証、PINコード、パターンなど、端末に保存された生体情報を使用してログイン。
なお、2025年7月時点ではパスワード+ワンタイムパスワードも利用可能ですが、将来的には非推奨となる予定です。早めにSMS認証やパスキーの設定を済ませておくことが推奨されます。
パスキー(生体認証)とは?
パスキーは、FIDOアライアンスが策定したパスワードレス認証技術「FIDO2」を基盤とした認証方式です。従来のパスワードに代わり、指紋や顔認証、PINコード、パターンなどの生体認証を利用してログインします。Yahoo! JAPANでは、2017年からSMS認証、2018年から生体認証を導入し、2023年3月にはパスキーに対応。アクティブユーザーの7割以上がすでにパスワードレス認証を利用しています。
スマホユーザーの方は、パスキーとしてパターンが一番楽に設定できると思います。
パスキーのメリット
- 高いセキュリティ:生体情報は端末内で処理され、Yahoo! JAPANのサーバーに送信・保存されません。これにより、フィッシングや情報漏洩のリスクが大幅に低減します。
- 簡単・迅速なログイン:パスワードや確認コードの入力が不要で、指紋や顔認証で素早くログイン可能。テストでは、生体認証のログイン時間が平均11.4秒と、パスワード認証(19.4秒)やSMS認証(27.3秒)より高速かつ安定しています。
- 複数デバイス対応:クラウド同期対応のパスキー(例:iCloudキーチェーン、Googleパスワードマネージャー)を利用すれば、1回の設定で複数の端末で使用可能。端末の買い替え時も設定が引き継がれます。
パスキーのデメリット
- 対応端末が必要:パスキーを利用するには、生体認証(指紋・顔認証)や画面ロック(PIN・パターン)に対応したデバイスが必要です。たとえば、Android 9.0以上、iOS 16以上、macOS 13.5以上の環境が求められます。
- 非対応端末での制限:生体認証非対応の古いパソコンや共有端末では、パスキーでのログインができません。この場合、SMS認証の設定が必須となります。
- 複数アカウントの課題:1つの電話番号につき1つのYahoo! IDしか紐づけられないため、複数のアカウントを持つユーザーは注意が必要です。
パスキー(生体認証)の設定方法パスキーの設定は簡単で、以下の手順で進められます。
- Yahoo!メールにログイン:Yahoo! JAPANの公式サイトまたはアプリにアクセス。
- 登録情報へ移動:「登録情報」→「ログインとセキュリティ」を選択。
- 認証方法の設定:「SMS認証または生体認証」→「設定する」を選択。
- パスキーの登録:対応端末で指紋認証、顔認証、またはPINコードを設定。クラウド同期対応のパスキーを選択すると、複数デバイスで利用可能。
- 確認:設定後、ログイン時に生体認証が求められることを確認。
Y!mobileメールアプリを利用している場合、アプリ内の「ログイン設定」→「パスキー(生体認証)の設定」から同様の手順で設定できます。
注意点と準備
- 早めの設定を:必須化は2025年11月頃から順次開始されるため、事前に設定を済ませておくと安心です。設定していない場合、Yahoo!メールが利用できなくなる可能性があります。
- 電話番号の更新:SMS認証を利用する場合、登録済みの電話番号が最新であることを確認してください。
- 非対応端末の対策:生体認証非対応のパソコンを利用している場合、SMS認証を設定するか、クラウド同期対応のパスキーをサポートする端末を用意しましょう。
- 複数アカウントの管理:複数のYahoo! IDを持つ場合、別々の電話番号を用意するか、パスキー対応端末を活用して管理してください。
- 重要なメールのバックアップ:万が一ログインできなくなった時のためにメール内容を印刷したりスクリーンショットで保存しておくことをお勧めします。



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